“稼ぐ”ための『リスクマネジメント』とは?

『リスクマネジメント』というと、「何か問題が生じてからの対処方法をあらかじめ考えておく」というイメージがある方は多いと思います。

しかし、『リスクマネジメント』は、何かあってからの対処方法の問題としてではなく、何かが生じる前に『如何にリスクをコントロール可能な状態にしておくか』という問題として捉えるべきものです。

そして、「稼ぐ」ことよりも優先順位が低いかというと、そうではありません。

むしろ、売上を上げて、しっかりと稼ぐ(利益を出す)ためには、『リスクマネジメント』はなくてはならないものなのです。

そもそも、『リスクマネジメント』とは、どういう位置づけものか。

リスクマネジメントの定義に確定的なものはありませんが、一般的に『 企業価値を高めるための活動 』であると理解されています。

企業価値を高めるためには、売上を増やして利益を出す(稼ぐ)ことが必要ですが、そのための活動として、『リスクマネジメント』が位置づけられているのです。

ただ、そうはいっても、『リスクマネジメント』というと、具体的に何をすればよいのか分からないという人が多く、「何かあったら、お願いします。」という経営者がほとんど。

ここでリスクマネジメントの体系を整理すると、以下のとおり整理することができます。

『リスクマネジメント』(広義)といっても、そこには、

① 潜在的なリスクに対応する『リスクマネジメント』(狭義)と、
② 顕在化したリスクに対応する『クライシス / イシューマネジメント』

の2つがあります。

一般的に『リスクマネジメント』(広義)といって思い浮かぶのは、後者の顕在化リスクに対応する『クライシス / イシューマネジメント』ではないでしょうか。

これは、簡単に言ってしまえば、リスクが顕在化して発生してしまった危難や問題に対して上手く対応し、企業の損失や損害を、どれだけ小さくすることができるかということです。

しかし、事後対応の場合、

一般的には、そこに費やす時間も、労力も、コスト・費用も、事前対応よりも膨大なものとなってしまい、時には、コスト・パフォーマンスに見合わないけど、対応せざるを得ないといった事態も生じます。

そのような事態とならないようにするために、リスクが潜在化しているときから上手く対応し、後から大きな損失・損害を被らないように対処しておく『リスクマネジメント』(狭義)が重要となってくるのです。

いくらお金を稼いでも、財布に穴が空いていたり、財布が壊れかかっていたりしていて、稼いだお金が流出してしまっては意味がないですし、

流出しないように応急措置を講じたり、流出してしまったお金を回収しようと思ったりしても、それを行うのは、かなり大変です。

どんなに大金を稼いだとしても、それを流出させずに、しっかりと懐に確保しておくことができなければ、本当の意味で「稼いだ」ということにはなりません。

稼ぐための『リスクマネジメント』とは、ビジネスから得られた利益を確保して、本当の意味で稼いだという状態にすることです。

さらに、先を見越して戦略的にリスクマネジメント(狭義)を行うことで、より利益を得られるビジネススキームを構築することができ、稼ぎ方も変わってくることになります。
この点は、最初から取り組まないと、後から変更することが難しい場合もあります。

『リスクマネジメント』(狭義)、侮れません。
売上を上げて、稼いで、ビジネスを大きくするためには、必要不可欠なものなのです。